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| Top > Net 教室 > 宅建講座 > 権利関係13回目ー賃貸借・借地借家法 | ||||||||||||||||
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賃貸借(借家) |
賃貸借契約とは,「賃」料を支払って,者の「貸」し「借」りをする契約です。ちなみに,賃料を支払わず目的物を貸すことは使用貸借契約と呼ばれます。
宅建試験では不動産の賃貸借契約について出題されます。不動産賃貸借は普通の賃貸借(レンタカー,貸しDVDなど)と比べて,住居という社会的にに重要な機能を果たしています。そこで法律は,本来たんなる契約上の債権である賃借権を所有権などの物権と同様の効力を与えるという方法で,不動産賃借人の保護を図っています。特に,借地借家法という特別法を定め,その趣旨を徹底しています。
借家権は,借地権と異なり,存続期間についての制限がありません。賃貸人(大家さん)と借家人の合意で2年としてもよいし,10年としてもかまいません。民法の建物賃貸借のように20年という上限もないので,30年という期間を定めることもできます。また,期間を定めなかった場合は,「期間の定めがない借家権」として取り扱われるだけです。なお,1年未満の期間を定めた場合には期間の定めがない借家権とみなされます。
したがって,借家権には,「期間の定めがある建物賃貸借」と「期間の定めがない建物賃貸借」の2種類あるということになります。この違いは,次の契約の更新と解約の手続の違いとして現われます。
| 少し応用 民法における賃貸借の存続期 |
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建物賃貸借に期間の定めがある場合は,賃貸人も借家人も,その期間中解約の申し入れができません。借家権を消滅させるための申し入れ(更新拒絶)ができるのは,契約満了前1年から6ヶ月の間に限られます。この期間内に借家人に対して更新拒絶の意思表示をし,かつ,更新を拒絶する「正当の事由」がある場合に限って,建物賃貸借は期間満了によって消滅します。ただし,更新拒絶の意思表示を期間内に行っていても,契約期間満了時に借家人が使用収益を続けているのを放置すると(遅滞なく異議を述べないと),契約は更新されてしまいます。
存続期間に定めがない場合には,賃貸人・借家人のいずれかが解約の申し入れをしない限り借家契約はいつまでも続くことになります。したがって,期間の定めがあったときのように「更新」という問題は生じません。当事者の「解約の申し入れ」が問題となります。
賃貸人が解約申し入れをする場合,いつ行うかは自由ですが,解約するには正当の事由がなければなりません。また,解約の効果は申し入れから6ヶ月が経過した時にはじめて生じます。つまり,出て行けといっても,6ヶ月間は居座れるということです。さらに,借家人が6ヶ月経っても立ち退かなかった場合,賃貸人がそれに対して遅滞なく異議を述べないと,6ヶ月前に行った解約申し入れは効力を失います。この場合には,賃貸人はまたあらためて解約の申し入れから行って,6ヶ月間待たなければなりません。
| 少し応用 正当事由の判断 |
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| 少し応用 賃借人側からの更新拒絶・解約申し入れ |
《期間の定めがある建物賃貸借》
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| 少し応用 民法における不動産賃借人の第三者対抗力など |
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借家人は,賃貸人の同意を得て,建物に備え付けた建具・畳その他の造作を,契約の終了時に賃貸人に時価で買い取らせることができます。たとえば,賃貸人の承諾を得てエアコンを設置した借家人は,立ち退きにあたってその買取りを求めることができるわけです。
ただし,この造作買取請求権は,当事者の特約によって排除することができます。
| 少し応用 民法における賃借人の権利・義務 | ||
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賃貸人の承諾を得て建物を第三者に転貸した場合は,賃貸人と借家人の間の賃貸借と,借家人(=転貸人)と転借人の間の転貸借の二重の関係が生まれます。法律上は,賃貸人と転借人との間にも直接の権利義務関係が生まれます。
まず,賃貸人は,借家人に対して請求することができる範囲内で転借人に対して転借料の直接に賃貸人に支払えと請求できます。たとえば,賃貸人が借家人に月に10万円で貸していて,借家人がそれを転借人に15万円で転貸していたような場合,賃貸人は10万円までなら直接転借人に賃料を請求できるわけです。この場合,転借人は転借料を借家人にすでに前払いしてあると主張してその支払いを免れることができません。
つぎに,建物賃貸借契約が期間満了または解約申入れによって終了する場合は,賃貸人は,転借人に対しそのことを通知しないと,転借人に対抗できません。そして,賃貸人がその通知をしたときは,転貸借は,その通知後6カ月を経過すると終了します。
さらに,建物の転貸借がされている場合において,建物の賃貸借が賃貸人と借家人との合意解除により終了したときは,原則として賃貸人は転借人に対してこの合意解除の効果を対抗することができません。 最後に,建物の賃貸借が借家人の債務不履行を理由に解除されたときは,原則通り,転貸借契約も終了します。
賃借人が,賃貸人に無断で転貸・譲渡をし,第三者が使用または収益をしたときは,賃貸人は,原則として,賃貸借契約を解除することができます。その際,催告などは不要です。また,賃貸人は借家契約の期間の定めや正当事由の有無とかかわりなく解除できます。
敷金とは,賃貸借契約が成立してから,契約終了後目的物の返還までに賃貸人がその契約に関して賃借人に対して取得する一切の債権を担保するために渡される金銭をいいます。
宅建試験では,賃借権譲渡と賃貸人の変更での敷金返還請求権の行方,建物明渡と敷金返還請求権との履行関係がよく出題されています。
不動産の譲渡に伴って賃貸人の地位が移転した場合には,敷金に関する権利義務も承継され,賃借人は新賃貸人に対して敷金の返還を請求できます。簡単に言えば,大家さん(賃貸人)が途中でかわった場合で,賃貸借契約を解除して敷金を返してもらいたいときは,以前の大家さんを探し出す必要はなく,解除したときの大家さんに敷金返還請求ができるということです。
賃借権が譲渡された場合,敷金に関する権利義務は,原則として新賃借人に承継されません。したがって,譲渡人が,賃貸人に対して敷金の返還を請求できます。簡単に言えば,大家さん(賃貸人)の承諾を得て,自分が借りているアパートの一室を友人に譲渡するような場合(賃借権の譲渡),その友人に敷金返還請求権が当然に移転することはないという意味です。自分で預けた敷金は自分で返還請求できると言っているわけです。
賃貸借契約は契約である以上契約当事者はその契約内容に拘束されるのが原則です。家賃10万円で3年間の借家契約を締結した場合,両当事者はこの契約内容を守る義務があります。
しかし,借賃額などは,契約締結時における地価,固定資産税,都市計画税などの税金,近隣にある同規模の借地価格などの事情を考慮して決定されているのが通常です。したがって,契約期間中にこれらの事情が変わってしまうと,約定借賃と適正借賃との間に不均衡が生じる場合があります。また,借地借家法上,賃借人の利益が厚く保護されており,賃貸期間は長期にわたる場合も多いでしょう。しかし,だからといって,実体にそぐわない現状をそのままにしておかなければならないとすることは,各当事者にとって多大な不利益を被らせる結果となります。
このような必要性のもと,借地借家法は,一定の要件を具備した場合に限って,契約当事者に借賃の増減を請求する権利を認めています。これを,借賃増減額請求権といいます。


居住用建物の賃借人が死亡して相続人がいない場合は,婚姻届(または,縁組届)を出していないが,事実上夫婦(または,養親子)と同様の関係にあった同居者が,賃借人の権利・義務を承継します。
ただし,同居者が,建物賃借人が相続人なく死亡したことを知った時から1カ月以内に,賃貸人に対して承継をしない旨の意思を表示すれば,承継は起こりません。
また,同居者が賃借人の権利・義務を承継しない旨の特約は有効です。
賃貸借(借地) |
| 賃貸借については,毎年2〜3問出題されています。借地借家法からは借家から1問,借地から1問,ほぼかならず毎年出題されています。ぜひとも得点源にしなければなりません。 出題される内容は偏っています。存続期間,更新,解約の申込み,第三者対抗力,造作・建物買取請求権の場面とその要件は,最低限常識レベルにしておきましょう。 借賃の増減額の手続についても,最近何度か出題されているので,その要件と手続もしっかりと勉強しておきましょう。 |