権利関係の特徴としては,近年の本試験問題では,かなり難易度の高い問題も多く出題されるようになっているという点があげらます。内容的には非常に面白く,ついつい時間をかけて勉強したくなる科目ですが,かけた時間のわりに点数に結びつきにくいところでもあります。そこで,この科目については,試験でよく出題される分野で,かつ,点数の取りやすい項目を優先的におぼえ,あまり深入りしないことが無難でしょう。権利関係の勉強は,法的思考能力の基礎を見に付けるには避けては通れません。ここでしっかり法律の基礎を見に付けることも念頭におくべきです。
契約とは,約束のようなものです。しかし,厳密には一般的に私たちが使う約束とは異なります。では,どこが異なるのでしょうか。 例えば,皆さんが好きな人と初デートの約束をしたとしましょう。夕方5時に渋谷ハチ公前で待ち合わせです。しかし,待てども待てどもその人は来なかった。さてこの場合,皆さんはその人に何が言えますか。電話してわけをきくかもしれませんね。しかし,多くの場合,初デートに来ないということは,ふられたことを意味します。相手の気持ちを察してあげて身を引くことがいさぎよい生き方だと思います。それはさておき,もしこの『約束』が,法律上の『契約』だとしたら,どうなると思いますか。これが『契約』だった場合,デートをすっぽかした人は,契約内容に違反したことになります。契約違反行為をした場合は,損害賠償義務を法律上負うことになっています。また,場合によっては裁判所(国家権力)を通じて,その人の財産を差押て,競売(売り飛ばすこと)して無理やり賠償責任を果たさせることも可能になります。ここまで言えば,前述のデートの約束が,契約,ではなくて単なる約束だとういうことがわかりますね。そして,契約といった場合,そこから債権が発生します。そしてその債権は最終的には国家権力によって実現されるものです。 《ポイント》 私的自治の原則 契約の成立に書面は原則不要